デジタル遺品とは
デジタル遺品とは、故人が残したデジタルデータ・アカウント・デジタル資産の総称です。
| 種類 | 例 |
|---|---|
| SNSアカウント | Twitter(X)、Facebook、Instagram、LINE |
| 金融資産 | ネット銀行口座、証券口座、暗号資産(仮想通貨) |
| 電子マネー | PayPay、Suica残高 |
| サブスクリプション | Netflix、Spotify等の月額課金 |
| データ | 写真、メール、クラウドストレージ |
法的な位置づけ
相続の対象となるもの
民法896条により、被相続人の財産に属した一切の権利義務は相続人が承継します。以下は相続対象です: - ネット銀行・証券口座の残高 - 暗号資産(資金決済法2条14項に定義) - 電子マネー残高(約款による) - 有料サービスの未使用残高
相続の対象とならないもの
一身専属権(民法896条ただし書)に該当するものは相続されません: - SNSアカウントの利用権(多くの利用規約で「譲渡不可」と規定) - メールアカウント
暗号資産の相続税評価
暗号資産は相続開始日(死亡日)の時価で評価されます(相続税法22条)。活発な市場がある暗号資産は、相続開始日の取引価格で評価します(国税庁「暗号資産に関する税務上の取扱い」)。
各サービスの対応
| サービス | 死後の対応 |
|---|---|
| 故人のアカウントに関するリクエストフォームあり | |
| 追悼アカウントへの変更または削除 | |
| LINE | 相続人への引継ぎは不可(利用規約) |
| Apple | デジタルレガシー機能(iOS 15.2以降) |
生前の備え
- デジタル資産リストの作成(アカウント・パスワードの一覧)
- 遺言書への記載(デジタル資産の処分方法)
- エンディングノートへの記録
- 暗号資産の秘密鍵・リカバリーフレーズの安全な保管と伝達方法の確保
根拠条文
- 民法896条(相続の一般的効力)、897条(祭祀に関する権利の承継)
- 相続税法22条(評価の原則)
- 資金決済法2条14項(暗号資産の定義)