ネット問題の全記事を見る最終更新: 2026-03-13

フィッシング詐欺の法的対応|被害回復と犯人特定の手続き

この記事のポイント

  • フィッシング詐欺は不正アクセス禁止法で処罰される
  • 振り込め詐欺救済法で口座凍結・被害金の分配が可能
  • クレジットカードの不正利用は60日以内の届出で補償される
  • 被害に気づいたらすぐに銀行とカード会社に連絡する

フィッシング詐欺とは

フィッシング詐欺とは、金融機関や大手サービスを装った偽メール・偽サイトでID・パスワード・クレジットカード情報等を詐取する行為です。

適用される法律

不正アクセス禁止法

フィッシング行為自体が不正アクセス禁止法7条(識別符号の不正取得の禁止)に該当します。罰則は1年以下の懲役又は50万円以下の罰金(法12条3号)

取得した情報を使ってログインする行為は不正アクセス行為(法3条)に該当し、3年以下の懲役又は100万円以下の罰金(法11条)

詐欺罪(刑法246条)

フィッシングで得た情報を利用して金銭を騙し取った場合、10年以下の懲役

電子計算機使用詐欺罪(刑法246条の2)

不正に取得した情報をコンピュータに入力して利益を得た場合、10年以下の懲役

被害回復の手続き

1. 金融機関への連絡

不正送金が判明したら直ちに金融機関に連絡して口座凍結を依頼します。

2. 振り込め詐欺救済法の利用

犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律(振り込め詐欺救済法)により、凍結された犯罪口座の残高から被害者に分配金が支払われる制度があります。

手続き内容
口座凍結金融機関が犯罪口座を凍結
公告預金保険機構が債権消滅の公告(60日間)
被害申請被害者が分配金の支払いを申請(30日間)
分配残高に応じて被害者に分配

3. クレジットカードの不正利用

カード会社に連絡して不正利用の届出を行います。多くのカード会社は届出から60日前までの不正利用を補償しています(会員規約に基づく)。

4. 警察への被害届・告訴

最寄りの警察署またはサイバー犯罪相談窓口に被害届を提出します。

予防策

  1. メールのURLを安易にクリックしない
  2. 公式アプリやブックマークからアクセスする
  3. 二段階認証を設定する
  4. 不審なメールは送信元アドレスを確認する

根拠条文

  • 不正アクセス禁止法3条、7条、11条、12条
  • 刑法246条(詐欺罪)、246条の2(電子計算機使用詐欺罪)
  • 振り込め詐欺救済法(犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律)

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※ 本記事は法律の一般的な知識を提供するものであり、個別の法律相談に代わるものではありません。具体的な法的問題については、弁護士にご相談ください。

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