任意整理とは
弁護士や司法書士が債権者(消費者金融、カード会社等)と直接交渉し、将来利息のカットや返済期間の延長(通常3〜5年の分割払い)を合意する手続きです。裁判所を通さない私的な整理方法です。
任意整理のメリット
- 裁判所を通さないため手続きが簡便
- 特定の債権者だけを対象にできる(住宅ローンや自動車ローンを除外可能)
- 官報に掲載されない
- 家族に知られにくい
任意整理のデメリット
- 元本の減額は原則なし(将来利息のカットのみ)
- 債権者が交渉に応じない場合がある
- 信用情報に登録される(約5年)
個人再生とは
裁判所に申し立て、再生計画に基づいて債務を大幅に減額する手続きです(民事再生法221条以下)。
最低弁済額
| 債務総額 | 最低弁済額 |
|---|---|
| 100万円未満 | 全額 |
| 100〜500万円 | 100万円 |
| 500〜1,500万円 | 債務額の5分の1 |
| 1,500〜3,000万円 | 300万円 |
| 3,000〜5,000万円 | 債務額の10分の1 |
個人再生のメリット
- 債務を最大10分の1まで減額可能
- 住宅ローン特則(民事再生法196条)により自宅を残せる
- 自己破産と異なり職業制限がない
- 借金の原因を問わない(ギャンブルでもOK)
個人再生のデメリット
- 手続きが複雑で費用が高い
- 安定した収入が必要(再生計画の履行可能性)
- 官報に掲載される
- 信用情報に登録される(約5〜10年)
費用の比較
| 項目 | 任意整理 | 個人再生 |
|---|---|---|
| 弁護士費用 | 1社あたり3〜5万円 | 30〜50万円 |
| 裁判所費用 | なし | 3〜25万円(個人再生委員の報酬含む) |
どちらを選ぶべきか
任意整理が向いている場合
- 借金が比較的少額(200万円以下程度)
- 利息カットで返済可能になる
- 特定の債権者だけ整理したい
- 手続きを簡便に済ませたい
個人再生が向いている場合
- 借金が高額(300万円以上)
- 元本の大幅な減額が必要
- 住宅ローンがあり自宅を残したい
- 自己破産の免責不許可事由に該当する(ギャンブル等)
- 職業制限を避けたい(警備員、保険外交員等)
根拠法令
- 民事再生法221条以下(小規模個人再生)
- 民事再生法239条以下(給与所得者等再生)
- 民事再生法196条(住宅資金貸付債権に関する特則)