労働問題の全記事を見る最終更新: 2026-03-13

未払い残業代の請求方法|計算式・時効・証拠の集め方を完全解説

この記事のポイント

  • 残業代の時効は3年で、裁判では2倍の付加金も請求可能
  • タイムカードやPCログなど在職中の証拠確保が重要
  • 月60時間超の残業は割増率が50%以上になる
  • 固定残業代が無効なら全額が計算基礎に含まれる

残業代の計算方法

基礎時給の算出

基礎時給 = 月給 ÷ 月平均所定労働時間

除外される手当(労基法37条5項、施行規則21条): - 家族手当、通勤手当、別居手当、子女教育手当、住宅手当、臨時の賃金、1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金

割増率

種類割増率根拠
時間外労働25%以上労基法37条1項
月60時間超50%以上労基法37条1項但書
深夜労働25%以上労基法37条4項
法定休日35%以上労基法37条1項

時効

2020年4月1日以降に支払期日が到来する賃金: 3年(当分の間。本則は5年) 2020年3月31日以前: 2年

根拠: 労働基準法115条、附則143条3項

証拠の集め方

  1. タイムカード・勤怠記録: 最も重要な証拠
  2. PCのログイン・ログアウト記録: IT企業では有力
  3. メール・チャットの送信時刻: 業務時間の証明に
  4. 業務日報: 作成していた場合
  5. 同僚の証言: 補充的な証拠として
  6. 自分のメモ・手帳: 毎日記録していた場合に有効

請求の手順

ステップ1: 証拠の収集・整理

在職中から証拠を収集・保全します。退職後は入手困難になるため注意。

ステップ2: 計算

基礎時給×割増率×時間外労働時間で月ごとの未払い額を算出。

ステップ3: 内容証明郵便で請求

会社に対し、内容証明郵便で未払い残業代の支払いを求めます。

ステップ4: 労働審判・訴訟

交渉で解決しない場合、労働審判(原則3回以内の期日で終了)または訴訟を提起します。

付加金(労基法114条)

裁判所は、未払い残業代と同額までの付加金の支払いを命じることができます。つまり、最大で未払い額の2倍を回収できる可能性があります。

固定残業代(みなし残業代)の注意点

固定残業代が有効とされるためには: 1. 基本給と固定残業代が明確に区分されていること 2. 固定残業代の対象時間数が明示されていること 3. 超過分は別途支払うことが明記されていること

これらの要件を欠く場合、固定残業代は無効となり、全額が残業代の計算基礎に含まれます。

※ 本記事は法律の一般的な知識を提供するものであり、個別の法律相談に代わるものではありません。具体的な法的問題については、弁護士にご相談ください。

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