マルチ商法とネズミ講の違い
マルチ商法(連鎖販売取引)— 合法だが規制あり
特定商取引法33条に定義される連鎖販売取引は、商品販売を伴う限り違法ではありません。ただし厳しい規制があります。
ネズミ講(無限連鎖講)— 完全違法
無限連鎖講の防止に関する法律により、開設・運営・勧誘のすべてが犯罪です。商品の実態がなく、新規加入者の出資金で先発者に配当する仕組み。3年以下の懲役又は300万円以下の罰金。
マルチ商法の法的規制(特商法33条〜40条の3)
勧誘時の規制
- 氏名等の明示義務(法33条の2): 勧誘目的であることを事前に告知
- 不実告知の禁止(法34条1項): 「必ず儲かる」等の虚偽説明は違法
- 威迫・困惑行為の禁止(法34条3項): しつこい勧誘、退去妨害
書面交付義務(法37条)
契約内容、商品、報酬プラン、クーリングオフの方法等を記載した書面を交付。
消費者の権利
クーリングオフ(法40条)
書面を受け取った日から20日間、無条件で契約解除可能。通常の8日間より長い。
中途解約権(法40条の2)
クーリングオフ期間経過後も、入会後1年以内で商品の引渡しから90日以内なら中途解約可能。違約金の上限も法定。
不実告知による取消し(法40条の3)
「月収100万円は確実」等の不実告知があった場合、追認可能な時から1年(最長5年)で契約取消可能。
勧誘された場合の対処法
- その場で契約しない: 「考えます」と伝えて退席
- クーリングオフ: 20日以内なら書面(ハガキ可)で通知
- 消費生活センター: 188に電話相談
- 弁護士への相談: 高額な被害は民事訴訟を検討
根拠条文
- 特定商取引法33条(連鎖販売取引の定義)
- 特定商取引法40条(クーリングオフ20日間)、40条の2(中途解約権)
- 無限連鎖講の防止に関する法律3条(禁止)、5条〜7条(罰則)