相続の全記事を見る最終更新: 2026-03-13

相続登記の義務化|2024年4月施行の新制度と過料を解説

この記事のポイント

  • 2024年4月から相続登記が義務化され3年以内の申請が必要
  • 正当な理由なく怠ると10万円以下の過料が科される
  • 過去の相続にも経過措置として義務が適用される
  • 相続人申告登記で簡易的に義務を果たすこともできる

相続登記義務化の背景

全国で所有者不明土地が増加し、公共事業や災害復興の妨げとなっていました。2021年の不動産登記法改正により、2024年4月1日から相続登記が義務化されました。

義務の内容

申請期限

不動産を相続により取得したことを知った日から3年以内に相続登記の申請をしなければなりません(不動産登記法76条の2第1項)

遺産分割が成立した場合

遺産分割により不動産を取得した場合、遺産分割の日から3年以内に登記申請が必要です(不動産登記法76条の2第2項)

過料

正当な理由なく申請を怠った場合、10万円以下の過料に処されます(不動産登記法164条1項)

正当な理由の例

以下は「正当な理由」として認められる可能性があります: - 相続人が多数で戸籍等の収集に時間がかかる場合 - 遺言の有効性を争っている場合 - 申請義務者自身に重病等の事情がある場合 - DV被害者で住所を秘匿する必要がある場合

相続人申告登記(新制度)

相続登記の義務化に伴い、より簡易な手続きとして相続人申告登記が新設されました(不動産登記法76条の3)

項目相続登記相続人申告登記
必要書類遺産分割協議書、相続人全員の戸籍等自分が相続人であることがわかる戸籍
登記の内容所有権の移転相続人の氏名・住所の付記
効果対抗力あり(民法177条)申請義務を履行したとみなされる
単独申請不可(共同相続人全員)可能

経過措置

2024年4月1日以前の相続にも適用されます。施行日から3年間(2027年3月31日まで)が猶予期間です。

登記費用

項目費用
登録免許税固定資産評価額の0.4%
司法書士報酬5〜15万円程度
戸籍取得費用1通450〜750円

免税措置

相続により取得した土地で固定資産評価額が100万円以下のものは、登録免許税が免税となります(2025年3月31日まで)。

根拠条文

  • 不動産登記法76条の2(相続登記の申請義務)、76条の3(相続人申告登記)、164条(過料)
  • 民法177条(不動産に関する物権の変動の対抗要件)
※ 本記事は法律の一般的な知識を提供するものであり、個別の法律相談に代わるものではありません。具体的な法的問題については、弁護士にご相談ください。

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